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カネカのパタハラ疑惑について思うこと

「カネカに勤めていた男性が

育休消化後すぐに転勤を命じられて

転勤に応じられないので退職するとなったときに

有給休暇も消化させてもらえなかった」と

男性の妻がSNSに投稿した件で

ネット上ではちょっとした炎上騒ぎになっているそうです。

私はツイッターなどはやりませんので

日経ビジネスとハフポストの記事で知りました。

この記事の時点では

カネカから正式コメントが出されておらず

元社員の妻の主張を取り上げているだけでした。



争点は、

①育休取得後すぐの転勤は妥当か?

②転勤辞令はパタハラに当たるか?

③有給休暇の取得拒否と退職日の強要は適法か?

などが挙げられるかと思います。



記事の内容やネット情報では

①の「育休取得後すぐの転勤」は法には触れないそうです。

辞令を出す時期は企業に任せられているので

社員はそれに従うのが通例だそうです。

私の見解では

乳児がいる家庭の転勤は人道的に酷なように思います。

1歳くらいになるまで待ってあげても良かったのではないかと思います。

カネカにかかわらず日本の企業が子育てに寛容でないならば

少子化はどんどん進んでいくでしょうし

政府の施策とも合致しないように思います。



②の育休取得したことに対するパタハラかどうかについては

企業側は否定しています。

ちなみにパタハラとは

パタニティハラスメントの略で

育児休暇や育児参加制度の利用を希望する「男性」に対する嫌がらせのことだそうです。

お父さんに対する嫌がらせですね。

元社員の妻の証言では

育休取得に対して人事部は寛容あるいは好意的であったのに対し

上司が快く思っていなかったらしいです。

ハラスメントは被害者がどう感じるかに重きが置かれるようですから

ハラスメントといえばそうなのかなと思います。

今日カネカのホームページに正式なコメントが出されましたが

その中に

「元社員の勤務状況に照らし希望を受け入れると

けじめなく着任が遅れると判断して希望は受け入れませんでした」

とあるのですが

この書きぶりからするとパタハラではなく

報復人事なのだなと感じました。

一流企業のコメントと思えないほど

感情的なコメントなのに驚きました。



③の有給休暇を取得させないとか退職日の強要とかは

明らかに労働基準法違反だそうですが

カネカ側は

「退職日を5月31日とする退職届が提出され、その通り退職されております。」

とのコメントを出しています。

元社員側が有給休暇の取得を希望すると上司に交渉したことには

一切触れていませんので

会社がこの主張を知らないとすれば間に入った上司がもみ消したと考えられます。

カネカは単独の従業員が3525人、連結で10234人の大手企業ですから

社長や上層部が元従業員のことを知っていたとは思えません。

上司の言い分を鵜呑みにして

交渉があったこと自体を否定するのは

企業倫理に反するのではないかと思います。



カネカ側としては

元社員のことを好ましく思っていなかったようですから

退職してくれて良かったと思っているようですが

企業の姿勢としては正しくないと思います。

SNSで炎上した後のコメントも

現在出されているコメントも

リスクマネジメントの観点からきわめて不適切に感じます。



ネット情報では

「SNSの告発を受けて株価暴落」とか

「年初来最安値更新」とか

書いていましたが

あの日は日経平均も下がっていましたので

炎上騒ぎに影響されてはいないと思います。



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