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STAP細胞 再び

理化学研究所と小保方ユニットリーダーの

両方の会見をテレビや新聞で見ました。

どちらも、知りたいことの解決には

充分ではありませんでした。

双方の立場の違いから

それぞれの主張がありましたが、

理解できる部分と理解できない部分がありました。



言葉の定義と用法が曖昧すぎる事も、理解しづらい要因の一つです。

「悪意とは」「捏造とは」

「STAP細胞とSTAP幹細胞とは」

「理研の規定とは」

双方の言葉の定義が違う以上、交じり合うことは事は無いだろうなと思います。

また、論文が体裁をなしているかどうかだけの理研の調査委員会ですから、

STAP細胞があるかどうかの核心に触れていないのも残念です。

捏造は、小保方さん一人で行ったと判断しましたが、

S副センター長や、組織としての懲罰も今後に残されています。



小保方さんはとても可愛らしいお嬢さんで

大事に育てられてきたのだろうなと感じられるような

好感の持てる方です。

たくさんのカメラの前でも一生懸命に落ちついて

答えようと涙をこらえている姿や

堪え切れずに涙がこぼれる姿を拝見して、

多くの視聴者は「信じたい」という感想を持ったのではないでしょうか。

私も、おばさん視聴者としては「オボちゃん、気の毒」と感じた一人です。



ですが、今回の事は「科学」の問題ですから、

会見の出来不出来に左右されることなく、

STAP細胞は科学として成り立つのかという点を考えたいと思います。



論文の画像を切り張りしたことは「捏造」と言われても仕方がないと思います。

キレイな画像を見せたかったという理由は、一般人としては理解できますが、

科学者としてはタブーでしょう。

悪意があるとかないとかは本人の主観です。

一部分だけを加工してしまえば、それは別の画像になります。

プリクラで、アイラインを盛ったり、小顔にしたりと画像を加工すれば、

別人みたいな顔になるでしょう。

冗談はさておき、科学者としての倫理観と誠実さに欠けています。



また、早稲田大学の修士論文に使用した画像が紛れ込んでいたことにしても、

データ管理のずさんさを表しており、

STAP細胞の多能性を示すデータ自体の信憑性も疑われます。



細胞のことは、本当に難しくて、

素人では分からない事もたくさんあります。

論文を読んで、不備を指摘出来たら良いのですが、

無理ですから、

いろいろな情報源から知りえた情報を私なりに吟味していくしかできません。



STAP細胞とは、

日本語では「刺激惹起性多能性獲得細胞」と言い、

その名の通り、刺激によって多能性を得られた細胞を指すそうです。

弱酸性の溶液に細胞を漬けると出来やすいのは皆さんご承知の通りです。

私は単純に、「刺激を与えられてできた細胞=STAP細胞」と勘違いしていましたが、

この段階では、この細胞が多能性を持っているとはまだ立証されていないのですね。

この後に、多能性を持っていることを証明する実験がたくさん行われます。



小保方さんは、200回成功したと仰っていましたが、

どの部分の実験が200回成功したのでしょうか?

ものすごく簡単に言うと、

未分化の細胞(=多能性を持つ)に多く含まれる、ある特定の遺伝子を発光させるようにしておいて、

刺激惹起によってその遺伝子が多く発光することから、

刺激によって多能性が獲得されたという結果を導き出したようです。

細胞が死ぬ間際にもランダムに発光するそうで、

「発光=多能性獲得」ではないようですから、

素人の勘では、ここに問題があるのではないだろうかと。

前述のように、「刺激を与えてできた細胞」が「多能性を獲得した細胞」かどうかは

この時点では確定していないので、

200回発光しようが300回発光しようが、

STAP細胞と呼ぶにふさわしい細胞は出来ていません。



STAP細胞からつくられる

STAP幹細胞が多能性を示す実験は

小保方さんではなく若山教授が行われたようですが、

小保方さんの助力があったときしか成功しなかったと聞きますし、

預かっていたSTAP幹細胞の由来が疑わしいとあって、

何でこんなことになったかと驚いていらっしゃることでしょう。



理研のS副センター長は、

STAP細胞があることを確信されているようですが、

他の理研メンバーを交えて

もう一度、小保方さんと話し合って、

理研に提出していないノートを見せてもらいながら、

言葉の定義から一つひとつ確認された方が良いかと思います。

思いもよらないところに齟齬があるような気がしてなりません。



STAP細胞は理論ではなく実証実験済みとして

ネイチャー誌に掲載されましたが、

本当の意味での「STAP細胞」を作れる人は、

世界の全人口71億人のうち、

現時点でたった一人もいないというのは

「科学」と言えないと思います。



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